日本を代表するロックバンドであるSakanactionが結成されたのは2005年です。メジャーデビューしたのはその2年後で男女混合の合計5名で構成されています。バンド名のインパクトが大きいですが、あまりその由来はいられていません。これは遊び心を最大限に入れていきたいというメンバーの想いに由来しています。メロディを表現していくにあたり、さまざまなアレンジを加えることが重要です。それをメンバーが協力しながら実施していくには遊び心が必要だと考えています。ふざけていると思われるぐらい楽しくやらなければ、ファンにも楽しんでもらえません。その発想に基づいて、音楽業界であまり使われないSakanaという発音を入れてみたというわけです。また、魚は急に動き出す性質があることも関係しています。そのように変化を厭わずに突き進む姿勢を持つことも意味しているのです。

プロフィールとして重要なのはジャンルにとらわれないサウンドです。フォーマットを特に定めていないので、クラブミュージックのような変化球まで普通にこなせます。独自性の高いスタイルを持つことで有名で、アルバムをリリースするたびにその斬新さに注目が集まります。もちろん歌が心に響くことにも定評があり、全国ツアーのチケットを売りだすとすぐに完売するのが実情です。プレミアムチケット化することも珍しくありません。破天荒ではありませんが、大型の野外フェスではファンを驚かせる演出を入れてきます。安定感と意外性が共存する稀有なバンドとして、日本の音楽シーンを牽引する存在にまで成長しました。
すべてのメンバーの個性が豊かですが、そのなかでも特に重要な役割を持つのが山口一郎氏です。あらゆる楽曲の制作を担っているバンドの背骨ともいえる人物です。フロントマンとしての才能もすさまじく、演出面においても他のメンバーをリードしています。もともとはフォークソングと縁が深いですが、文学全般も影響するなど教養が豊かであることも大きな特徴です。たとえば、俳句などに関する知識も持っており、好きな詩人を挙げられるほど文学に興味を持っています。結成当初から一緒に頑張ってきた山口氏や北海道以外の出身者である草刈氏などが、彼と抜群のコンビネーションを見せてくれます。幼少のころからピアノを学んでいた岡崎氏もバンドに不可欠な存在です。また、江島氏も全員を和ませる貴重なドラマーとして活躍しています。